novel

□feel
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今日はスケット団に久々の依頼が入ってきた。


といっても、またまた用務員の吉村さんからの依頼・・・
体育倉庫の大掃除だ。 


スイッチはアニメのイベントがあるからと
早々に帰ったため、
今回は2人での作業となった。 


「ったくスイッチのヤロー
とっとと帰りやがってよ〜」 


ボッスンがボールを片付けながら悪態をつく。


掃除は思いのほか時間がかかり、
運動部が帰った後も続けることになった。 


「やり始めると真剣にやってまうな〜
ちょっと休もうや。
ほら、ジュースあるで!」


そう言って
ヒメコはボッスンにペットボトルを差し出した。


「おぉ、サンキュ」


ボッスンは汗をぬぐいながら受け取り、
2人は並んで腰をおろした。 


「いや〜
動いたから暑いわぁ。
窓とかないからしんどいな。」


ヒメコはブラウスの胸元を開いて
パタパタとあおぐ。 


その姿を見たボッスンは
急激に自分の心臓がうるさくなったのを感じた。 


付き合って二ヶ月…


最初の方こそ戸惑って何もできなかったが、
最近は普通に手も繋ぐし、キスだってする。 


だが、、
その先にはまだ進めずにいた。。。 


横目で隣にいるヒメコを見てみる。 
相変わらず胸元をあおぎながらジュースを飲み、
短いスカートからは白い足がすらっと伸びている。


(コイツ・・・ほんとに無防備すぎだって!!
俺のこと・・今でも僧だとでも思ってんのか。)


耐え切れなくなったボッスンは
緊張しながらもゆっくりとヒメコの方へ手を伸ばす。


指が髪の毛に触れると、
ヒメコはビクっと反応してこっちを向いた。


「ビックリした〜
何や?髪の毛なんかついとる??」


無邪気に的外れなことを聞いてくるヒメコに
ボッスンは何も答えず、
そのまま頭をおさえるようにして強引にキスをした。


「んっ・・!!」

急にキスされたことに驚いたヒメコは体を離そうとするが
ボッスンは背中に腕を回してそれを阻止する。


いつもならヒメコの方が力はあるはずなのに、
今はなぜか引き離すことができない。


ヒメコは観念したように力を抜き、
ボッスンの腕の中におとなしく収まった。


長いキス。。。


ボッスンは片方の手で髪の毛を撫で、
背中に回していた手は
ゆっくりと胸の膨らみに移動させた。


「・・・っ!!」


驚いたヒメコは今度こそ渾身の力でボッスンを突き飛ばす。


「なっ・・何しとんねん!!このアホ!!!」


真っ赤な顔で怒鳴りつけるヒメコ。


「何って・・触りたかったから触っただけだよ。」


「ななな、何開き直ってんねん・・・!!!
アンタアタシの胸触ってもテンション上がらんとか
散々言うてたやろが!!!」


「へ?
俺そんなん言ったっけ?」


「言ったわ!!!」


「覚えてねぇけど、俺そんなこと言ったのか。。
まぁでも・・・今はとにかく触りたい!」


「何大真面目な顔でどえらいセクハラ発言しとんねん!!」


突っ込み疲れて肩で息をするヒメコ。



「なぁ、、ダメ?」


子犬のような目でボッスンが懇願した。



「・・・・・///
ここではダメや。。。
もっとちゃんと・・
キレイなとこでっていうか。。////」


ヒメコは恥ずかしそうに下を向く。



「お、おぉ・・!
そうだよな!!
こんな汚いとこ嫌だよな。
ゴメンな、なんか抑えきかなくなっちまって。。」


「まったく・・
・・・でも、アンタもやっぱり男の子やったんやな。」


「あぁ?!そりゃそうだろ!!
お前ホント俺のこと何だと思ってたんだ??!」


「いや、そういうことに興味ないのかと・・」


「あるよ!!めちゃくちゃあるよ!!!
好きな女が近くに居んだから当たり前だろ!?」


「・・・////」


ボッスンのセリフを聞いたヒメコは
またもや真っ赤になってうつむいた。


「アタシかて・・
嫌とかじゃ・・ないから・・・
誤解せんとってな?」


小さい声でつぶやいたヒメコを見て
今度はボッスンが赤くなる。


「・・今度ウチ遊びに来いよ。」


「・・うん///」


そう言うと
二人は恥ずかしさをまぎらわすかのように立ち上がり、
掃除の続きを始めた。



Fin
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