恨み辛みの果て
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5人が(雑魚寝だけど)眠ったのを確認して、俺は静かに部屋を出た。
向かうは土井先生の部屋。
あれ、でもどっちだっけ。とりあえず右でいっか!
――――――…
「わっほい☆やっぱり迷ったよコレもうやだ…」
わははは、どこだここ。
見たことある気もするんだが、どこも似たような風景だ。さすが忍者屋敷(合ってるけど何か違う)
「あ、そういえばあいつらの名前聞いてねぇや。まあいっか」
今大切なのは、あいつらの名前ではなくここがどこか確かめることだ。このままでは、俺は迷子になって(もうなってる)餓死してしまう。
さてどうしたものか。
…うん、信じれば道は開ける!
とりあえず来た道戻…
「ここで何をしている」
「へいへいほぉぉぉぅぅおっっ!!」
「うわっ!?」
「おんどりゃ乙女の背後に迫るなんて非道な輩め斬り倒してくれるぁぁあああっ!!!!!」
くらえカメハメハー!!
と“斬り倒す”と豪語したのにも関わらずビーム攻撃をしてしまった。…いやビームなんて出てないけどさ。
「雅落ち着け!私だ!」
「はっど、土井先生!びっくりしたじゃないですか!」
「すまん、まさかそんなに驚くとは…」
驚きますよ!
心臓が肋骨突き破るかと思いました!心なしか目ん玉飛び出した気がします!!
「で、何してるんだ?こんなところで」
「土井先生の部屋を目指したつもりが、迷子になりました」
「うん、私の部屋は正反対だな」
ああ、じゃああん時左に行けば良かったのか。もう、俺ってばおバカさん☆
おえっ
「自分で言って気持ち悪くなるなよ。そんなことより、私に何か用があったのか?」
「そんなこと…って…………まあいいか。ここで話すのも何ですし、土井先生の部屋に行きませんか?」
「いいのか。私は別に構わんが…」
「じゃあ行きましょう」
「私の部屋はこっちだ」
はあ、まったく先が思いやられる。