恨み辛みの果て

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うろうろ うろうろ


ただいま、せっかく仕上げた生徒へのお知らせの紙を小松田さんのあんちくしょーがすっ転んでぶちまけたため、捜索中。

くそ、俺が必死で覚えたいろはで、頑張って書いたのに。いじめか、いじめなのか?

泣くぞこら。



「こんな時に限って風は強いし…神様のばっかやろーっ!」



学園内の一画にある小さな雑木林を、上を見たり下を見たりして歩き回る。ここに来るまで、なんどカラクリにひっかかったことか…



「…あ、あった」



ちょうど上を見た時、お知らせの紙らしきものが5枚ほど木に引っかかっていた。どうすんだあれ。木登りなんかできないよ。

こんな時にとめ先輩とかハチとかいたら、あんなの取るの朝飯前なんだけどなぁ。



「――お困りのようだな、“天女様”」
「うわっふぉい!!」



び、びびった…
まじ心臓が口からこんにちはするとこだった!

誰だこんちくしょー!

と思ったら立花先輩だ。失礼なことしたら叩きのめされる…!いや、俺なんにも思ってませんよ?そのキレイな顔に一発お見舞いしてやりたいなんて、ぜんっぜん思ってませんからね!



「天女様、私が、あれをとってあげましょう」
「は、はあ…」



ここにきてまさかの救世主。
立花先輩は、すぱぱっと紙をとって下さいました。ありがたやありがたや。



「ありがとうございますさようなら」



こういう人には関わらないのが一番!だいたいこの人、俺に“気を付けろ”って言った本人だしね。

超危険人物。


だってほら、今もうすでに木の幹に押し付けられてるしねー。


だ、だれかヘルプーッッ!!
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