泡沫ノ恋
□seventh.
2ページ/4ページ
〜♪
「メール…照代ちゃんかな…」
家に帰ってきて、熱を測った。そしたら、なんと39℃の熱だ。そりゃ具合も悪くなるよ…
お父さんが作ってくれたお粥を食べて、ベッドでぐったりしていたら、目の前で携帯がチカチカと光っていた。
「…知らないメアド…
とっ…ととと富松くんッ…!?」
そのメールは、富松くんからのだった。あまりの驚きにガバッと起き上がったら、頭がぐらぐらした。今度はゆっくり枕に頭を沈める。
そうしたら、少し落ち着いた。
「こ、これは…」
これはつまり、友達になってくれるとかそういうっ…
うわぁあああ自分でしたことなのにめっちゃ恥ずかしいぃぃ!
「へんっ返信しなっしなきゃっ!」
“メールありがとう
あの時のことは気にしてないよ(´∇`)
いきなりメールなんて…ごめんなさい…
これからよろしくお願いします(*´∀`)♪”
「送信っ…と」
画面に現れた“送信しました”の文字。
…顔文字…使わない方が良かったかな…!子供っぽい奴とか思われるかもしれない!ああああちゃんと確認してから送信すれば良かったぁぁぁぁ…
「ど、どうしようっ…明日からどんな顔して会えばいいの…!?」
我ながら大胆なことをしたよ本当に。自分でもびっくりだよ。
…でも、富松くんも“嬉しい”っていって…
うわぁぁぁぁ
「落ち着け自分…とにかく、明日までに体調を整えねば…」
会ったら、普通に“おはよう”と言えばいい。…とは言っても、それが結構難しいんだ。
私は、電話帳に登録された“富松作兵衛”の文字を見て、ため息をついた。そしてすぐ、意識は闇の中に消えていった。