ミツバ編
□第6章
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なのに姉上ったら、俺達のことを楽しそうに笑いながら見ている。
なんでそんなに面白そうなの?
俺には見せたことのない、いつもと違う笑い方。
心から、楽しそうに思っている笑い方。
……あいつがいる時だけの特別な笑い方。
あいつが気に食わねえ。
俺の姉上なのに。
あいつには絶対に取られたくない。
負けたくない。
俺はそう思いながら、姉上を背後にして、稽古に向かった。
*
【土方目線ver】
腹立つガキだ。
面倒ばっかりかけさせやがって。
第一、近藤さんも近藤さんなんだ。
来ないならもう放っておけばいいのによ…。