ミツバ編
□第8章
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夕方の副長室。
そこでは、土方が1人、物思いにふけていた。
【土方目線ver】
黙って見過ごす訳にはいかねぇ。
あいつはいずれ、真選組にとって敵となる男だ。
戦う時期が早まっただけで、今後に大差はない。
今しかねェんだ。
今しか………。
俺は、夕日が山の奥に沈みかけている草原を歩いていた。
あの時、山崎から聞いた一言が、俺の行動の優先順位を大きく変えた。
想像さえしなかった、壮絶な知らせ。
転海屋『蔵場 当馬』があのミツバの夫だったとは………。
俺は部屋が狭く感じ、庭に出ようとした。
するとそこで、総悟と偶然にも鉢合わせした。
俺が口を開く前に、総悟から言った。
「………何するつもりなんですかぃ?
土方さん。」
『いつもの総悟とは違う。』
それがまず思ったことだ。