新訳ミツバ篇
□第4章
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時は刻々と流れ、早くも夜になっていた。
辺りは薄暗いが、西の空にはまだ、うっすらと日が見える。
それでも月はのぼっていて、一部、小さな星が輝いていた。
場所はとある港。
これから積まれるのだろうか、たくさんのコンテナが船着き場のそばに並んでいる。
そのコンテナの上で、2人は会話をしていた。
ブハァァ
土方『んがァァァァ!!
なんじゃこりゃぁぁ!』
口に入れていた食べ物を一気に吐き出した。
土方『水っ…水ぅぅ!!』
苦しそうに続けて叫ぶ。
その傍ら、山崎は平然と立っていた。
山崎『差し入れです。
沖田さんの姉上様の「激辛せんべえ」。』
望遠鏡で船の様子を見ながら、山崎はそう答える。