新入り編

□第2話
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そうパー子が聞くと、新八は、「そんなことか」というように苦笑を浮かべ、答えた。

新八『見ての通りだよ。

みんな、だらけている。

ここにまともな仕事なんか、こないからね。

なんか好きなことでもやってて平気だよ。』

新八はヘッドホンを付け直すと、また曲を聴き始めた。



パー子(…え?

仕事ないの?

そしたら収入ないじゃん!

給料ないじゃん!!)

パー子は、しばらく新八の

「仕事なんか、こないからね」

という言葉に深く考えさせられていた。



 *



店側が汗水たらして商品を作っても、客が買わなかったら無意味。

店側がどれだけ店内をキレイに飾っても、客が来なかったら無意味。

店側が年中無休で営業しても、客が来なかったら無意味。

商売をするとは、そういうことだ。

幾多の「無意味」を乗り越えて、ようやく客の目に入る。



裏をかえせば、客の耳に店の名を入れるには、それこそ血のにじむような努力と、根性が必要なのだ。

それなのに、万事屋ときたら、昼間からぐうたら生活オンパレード。

やる気あんのか?

そんなわけで私パー子、このふぬけた万事屋に喝 一発!!
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