攘夷志士編

□第1回
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そんなある日、およそ一週間ぶりに新八が万事屋に帰ってきた。

俺と神楽は驚いて新八に駆け寄った。

銀時『し……新八じゃねぇか!!』

俺が安心して新八にそう言った。


……だが新八の様子がおかしい、ということにすぐに気付いた……


新八は何も言わずに無表情のまま、静かに俺の横を通り過ぎていった。

銀時『新八……?』

俺が不思議に思ってそう言っても、新八が答えることはなかった。



神楽が真剣な顔で俺に聞いてきた。

神楽『銀ちゃん…新八はどうしちゃったアルか?』

不安そうな顔をして俺をのぞきこむ神楽。

新八にも神楽にもいつもの面影は一切なかった。



……きっと俺も、いつもとは違う顔をしているんだろうな……



俺は、俺の返事を待つ神楽の頭をなでた。

黙ったまま俺は奥の椅子に腰掛けた。

そして机の上に足を置き、小声でつぶやくように答えた。

銀時『……反抗期だろ。』

適当に神楽に言った。



……ただの反抗期だったらいいのに……

俺や神楽がそう思うことになる日が案外すぐにやってくる、とは、この時はきっと誰も気付いていなかっただろう。
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