攘夷志士編

□第6回
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『銀ちゃん、銀ちゃん!!』

俺はそう呼ばれて目を覚ました。

そして目を覚ましたと同時におとずれる強い腹痛と頭痛。

俺は患部を触ろうとしたが、なぜか手は動かなかった。



神楽『……やっと目を覚ましたアルか、銀ちゃん!!』

意識がはっきりとしていくにつれて、音、景色がだんだんと分かり始めた。

どうやら俺たちは囚われの身で、この狭い部屋の太い円柱に、縄で神楽と一緒に縛られているようだった。



銀時『ここはどこだ?』

俺がそう神楽に聞いた。

すると神楽は静かに首を横にふった。

神楽『分からないヨ。

私も気が付いたらこんな場所にいたネ。』



神楽はそう言って下を向いた。

そしてうつむいたまま、もう何も言わなくなった。

そんな時、ふと縄と縄の間から神楽の細い腕が見えた。

その時、気付いた。

本来なら真っ白で、透き通っているはずの神楽の腕が紫になっていたのだ。



おそらく目が覚めた時、縄にキツく縛られたこの状況で暴れていたのだろう。

神楽の腕は重い内出血をおこしていた。
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