攘夷志士編
□第14回
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俺は嫌がる神楽のえりを掴み、無理やり引っ張って病院から出て行った。
廊下を歩いている途中で神楽もようやく諦めて、俺の腕を振り払い自分でヅカヅカ歩き出した。
神楽『…でもババァ、元気そうで良かったアルな!』
神楽が俺を下から見上げて笑った。
まだ怪我が完全には治ってないが、それでも夜兎族の習性どおり、万斉と戦った後よりは傷がかなり目立たなくなっていた。
銀時『…真選組はアテになんねェな。』
俺が神楽を見ずに、まるで独り言くらいの音量でそう言った。
神楽、反応してくれるかな…なんて後々、心配になったが聞こえていたらしく、すぐに答えてくれた。
神楽『…私たちが閉じ込められてたあの場所に、アイツらを連れて行ってやればいいアルよ!』
内心いい案だな〜なんて思っても顔にも口も出さずに、ただ神楽に
「とりあえず今日は帰るぞ」
とだけ言って万事屋へ向かった。
思えば忙しい一日だった。
万事屋に帰った後の俺たちはいつも通りババァの居ないババァの店で晩メシを食って、すぐに寝た。
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