ミツバ編
□第4章
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ミツバはますます申し訳無さそうにする。
「……それに、俺みたいな奴と一緒にいたらダメだ。
あいつまでダメ人になっちまうぜ?」
ミツバはその言葉で銀時が怒っていないことを分かると、今度は安心して笑っていた。
銀時もそんなミツバを見て安心して、自分も帰ろうとした。
その時、屯所の前に1台のパトカーが止まった。
「おい…、お前らそこで何してやがる。
ここは……!」
そう声を張り上げながらパトカーから下りてきたのは土方だった。
機嫌悪そうな面持ちをしている。
だがすぐに血相を変えて立ち尽くしたのも土方だった。
「お…お前は!」
そう言ってミツバの方へ歩み寄った。
「…とう、しろう……さん……」
ミツバは一瞬、聞こえてきたその声に喜んだが、土方の顔がよく見えた途端、発作を起こした。
その場にしゃがみ込んで、激しくせきをする。
ミツバはそのまま苦しそうにして、倒れた。
「おい、大丈夫か?!
しっかりしろ、おい!!」
銀時の返事を求める声と、せき込む音だけが夜の屯所に響いた。