白蝶編

□第2訓
2ページ/4ページ


銀時『もしよかったら、話でも聞くよ?

なんでも屋だし、ここで会ったのもなにかの縁だし。』

銀時は優しくそう幸恵に声をかけた。

初対面なのに、名前しか知らないのに、その優しい声と性格に、なんだか安心した。



幸恵『じゃあ、ちょっと相談があるんですけど……。』

スクールバックを両手に持ち、顔を上げる。

すると銀時も立ち上がり、かぶき町の街の中心を指差した。



銀時『こんなとこで立ち話をするのもなんだから、店に来るか?

なにより、もう7時だからな。

外もだいぶ冷えてくるだろ。』

思えばココは「ターミナル」の入り口のすぐそばで、夜でも人通りが多い。

幸恵『は……はい。』

幸恵はそう言ってコクリとうなずくと、銀時の後に続いてゆっくりと歩き出した。



 *



「かぶき町」を歩いていると、商店街が続いていた。

昔の雰囲気と、「現代」より発達しているであろう技術が、入り交ざって並んでいる。

見れば見るほど奥が深いと言うか、疑問が絶えず出てきた。



興味津々で歩いていると、銀時が歩いていた足を止めた。

銀時『幸恵ちゃん、着いたぜ。

ここが俺が営んでいる店「万事屋」な。

とりあえず中に入って。』
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ