白蝶編
□第2訓
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銀時はそう言うと、建物の横の階段を上がっていった。
だいぶ古いのだろう。
歩くたびに、ギシ、ギシ、という音をたてている。
そして2階に着くと、スライド式のドアを開けた。
銀時『ただいまー。
トイレットペーパー買ってきたぞ〜。
それと新八ィお客さんだ。
お茶の用意しとけー。』
銀時はドアを開けてすぐに、部屋に向かってそう言った。
『うそォお客さん?!
ちょっ、神楽ちゃん、すぐにその酢こんぶ片付けて!』
『銀ちゃんのハッタリじゃないアルか?
昨日、落とし物捜索の依頼が来たんだから、2日連続なんてあり得ないネ。
銀ちゃんがストパーになるくらい、天文学的な数値アルヨ。』
ドアの向こうで、2人の人がそう言ってる声が聞こえた。
幸恵は深呼吸をし、勇気をふりしぼって声を出した。
幸恵『あ、あの……、お客さんは私です。
本当にいますよ。』
そう言ったとたんだった。
急にドアの向こうが騒がしくなる。