新訳ミツバ篇
□第4章
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土方『山崎てめェェェェなめてんのか!!
……なんでアフロ?』
「沖田さんとミツバ殿のファミレスでのやりとりを覗いていたら、沖田さんにバズーカで爆破されました」
そんなこと言えるはずもなく、山崎は土方のその質問に関しては流して、話題を変える。
山崎『俺に怒らんでください。
怒るならミツバ殿に。』
そう言うと、土方は珍しく黙りこんだ。
土方『………』
うつむく土方をよそに、山崎は話し始めた。
山崎『副長、なんで会われなかったんですか?
局長にききましたよ。
副長と局長、そしてミツバ殿は真選組結成前、まだ武州の田舎にいた頃からの友人だと。
不審船調査なんてつまらん仕事は俺に任せて、ミツバ殿に会えばよかったのに。』
そう言うと、土方はタバコに火をつけて、それをくわえた。
そして目線は船に向けたまま、口を開く。
土方『最近の攘夷浪士達のテロ活動に用いられる武器は、以前とはモノが違ってきている。
中には俺達より性能のいい銃火器を、所有している連中もいるって話だ。
廃刀令の御時世に、民間でそんな獲物を手に入れるのは容易じゃねェ。
幕府の誰かが横流しして、闇取引しているのは間違いねェんだ。』