新入り編2

□第6話
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ヅラ子『うん……。

一昨日まではあったのにね、今、ちょっと大江戸マートまで買い物に行こうと思ったら失くなってて…!

5、6万は入ってたのに……。』

ヅラ子が目に涙を浮かべてそう言った。

たしかに住み込みで働いてるヅラ子にとって、5、6万も失くしたのはとても痛い。



そこで新八がフォローに入った。

新八『そ、そんなに気を落とさないでください、ヅラ子さん!

僕も協力しますんで!』

そう優しく声をかける新八に、ヅラ子は涙目を向けた。

ヅラ子『ご……5、6万くれる…の?』



唇を噛みしめ、すぐにでも泣いてしまいそうになる自分を押し殺すように震える声でヅラ子は言う。

新八『いやっ…、それはさすがに無理ですけど。』

新八は冷徹な言葉を放った。

その言葉を聞いたとたん、ヅラ子の視線が鋭くなる。



ヅラ子『財布を失くした日の朝は、人の心優しい気遣いまでもがなんかイライラしてくるね。

人っていうかメガネだけど。』
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