新入り編
□プロローグ
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地図を頼りにやっと到着した万事屋。
……の階の下には、タバコを吸っている年配の女性の姿。
その人が目に入って、パー子は声をかけた。
パー子『おはようございます!』
そう元気な声で言うと、その女性はまじまじと名前を見た。
お登勢『……アンタが万事屋で働き始めるっていうパー子だね?
私の事は「お登勢」と呼びな。』
どうやらパー子のことを知っているらしい。
「万事屋」の人たちが、先に言っていたのかな。
パー子『えっ、呼び捨てなんてムリですよ!
じゃあ「お登勢さん」で。
これからよろしくお願いします!』
パー子はそう言うと、深くお辞儀をした。
お登勢はタバコの白い息をフゥーッと吐くと、店内に向かって叫んだ。
お登勢『キャサリン、銀時んトコの新入りだよ。
顔合わせときな!』
そう叫ぶお登勢の後ろ姿を見て、パー子は不思議に思う。
パー子(「キャサリン」?
誰だろう。
名前からして可愛い女の人かな?)
パー子がそう思っていると、スナックから出てきた「キャサリン」は、ネコ耳が頭から生えている生物であった。