本郷 奏多

□幸せは突然に。
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「みゆ!!昨日見た!?」

「奏多出てたやつでしょ?見たよ。」




朝の電車内、
同僚が興奮した様子で私に話し掛けてきた。



昨日、奏多がバラエティー番組に出ていたのだ。

メールでそのことは本人から聞いていたし
毎日見てる奏多のHPも見ていた。




たまにしか会えない奏多。




淋しいのはよくあることだけど

テレビで彼が元気そうにしてるのを見るだけで
とても安心するから



遠距離恋愛でも
ちゃんと続いてる。




お互いを信用しあえてる証拠だ。







「ねぇ、最後に会ったのいつなの?」


「ゴールデンウイークだから……2ヶ月前?」


「えぇっ!?よく耐えられるね……」




彼女が少し大きな声を上げたので

私は慌てて彼女の口を塞いだ。





「…ごめーん……


でも、それでみゆは平気なの?」




「寂しくないわけじゃないけど、メールとか電話はしてるから大丈夫かな。」






そう言って笑うと
彼女は感嘆の溜息を漏らした。







「奏多君もみゆもオットナー……」











おかしくて噴き出すと


間もなく会社の最寄の駅に到着した。
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