妖精の尻尾【中編】

□おつかい
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ベルに続いて、グレイもギルドの中へ入ってくる。
「グレイー、振られたぐらいで落ち込まないの」
「オレは振られてねぇっ!・・・・ってか伝わってねぇ・・・」
力なくカウンターにうなだれる。

「あらあら、本当にベルは鈍感なのねー」
「あいつの頭ん中覗いてみてぇよ」
「強敵登場ねー」


ミラとルーシィとグレイはベルとケントの方へ目を向ける。
ケントはギルドの説明をベルに教わりながら、肩を組んだり、手を握ったりしている。

「・・・・堂々といちゃついてるわね」
「あい、でぇきてるぅ」

「うるせーっ!ハッピィ!!」
「これこら、ハッピィに当たらないの」

「ナツ〜、グレイがおいらのこといじめるんだ〜」
「ああ?この変態野郎!ハッピィいじめんじゃねぇぞ」

「うるせー、クソ炎・・・・」
「なんだよ、やらねぇのかよ?」

「今はやる気力がないのよ。そっとしておいてあげなさい、ナツ」
「じゃ、ルーシィやるか?」

「やんないわよっ」
「グレイ、ここはバシッと直球勝負しなきゃ駄目よ!」
ミラがグレイの手をとり、励ます。

「ベルは鈍いから、強引に押し倒すぐらいはしないといけないんじゃないかしら?」
「お・・・押し倒す・・・?」

「そうよ!グレイ!ボヤボヤしてたらあのケントに持ってかれちゃうわよっ!それでもいいの?!」
「・・・・よくねぇ」
「じゃ、頑張って!!」

「おぅ!よし!押し倒すか!」
「「そうよ!その意気よ!!」」

ミラとルーシィはグレイを盛り上げる。
グレイはおー!と気合を入れながら、ベル達のところへ向かう。

「・・・楽しみね、ルーシィ」
「本当に押し倒すのかしら?」
「でも、本当に押し倒したら・・」
「「振られるわね」」

二人は黒い微笑を浮かべるのであった。


「ベル、うち帰るぞ」
「あ、ベルとグレイは一緒に暮らしてるの?」
『あ、うん。ナツとハッピィとルーシィとエルザも一緒だよー』

「へ〜賑やかで楽しそうだね」
『うん』

「もう、続きは明日でいいだろ?」
『あ、じゃあ、また明日ね、ケント』

「ああ、また明日」
グレイはベルの手を引きズンズン歩く。

『・・・グレイ・・・痛いよ』
「お、わりぃ」

『・・・・どうしたの?なんか怒ってる?』
「いや・・・」

グレイは無言でベルの手をつなぎ、うちへ帰る。

『え・・・?グレイ?』
グレイは、ベルの部屋の前を通り過ぎ、自分の部屋へベルを招き入れる。

『・・・・?』
「・・・・ベル」

『なぁに?』
「おまえは、オレのこと好きか?」

『好きだよ?』
「ナツもハッピィも好きか?」

『?うん、好きだよ』

「オレも好きだ!」
『そうだよねー。』


「ちげぇっ!!そういう好きじゃねぇんだって」
『?・・・・』

「だから、こういう意味だ!!」
ベルを抱き寄せ、ぐいっとベルの顎を持ち上げると、そのまま自分の唇を重ねる。
『・・んっ』

「・・・はっ、わかったか?」
『・・・・・////////あの・・・』

再び、強引にグレイは唇を重ねる。
『んっ・・・んぅ・・・・』

「わかった?」
『・・・・・わかった』

「で、返事は?」
『え・・・・そんな・・・、えと・・・』

「じゃ、もっかい」
『え・・っ、ちょ、待って・・・んっ・・・』

グレイはキスをしながら、ベルをお姫様抱っこで、抱えベットに運ぶ。
『んっ・・・グレイ、待って・・・』

「待てねぇ・・・」
はっ・・・と小さく息を吐くと、グレイは鎖骨にある紋章にキスをする。

『あ・・・・っ、ちょっと・・・』
何か言おうとするベルの唇を唇で塞ぐ。

『んんっ・・・あっ・・・だめ・・・や・・・・んっ』
グレイの手が、太ももを弄るとビクンっと体を反らす。

グレイの舌が、強引にベルの中に入ってくる。
『んんっ・・・・んっ・・・・』


「愛してるよ・・ベル」
『///////そんな・・・急に・・・』

「急じゃねぇっ!オレはずっと、ずっと、ずっっっとベルが好きだ」
『・・・・・っ』

「ベルも同じ気持ちなら、キスして」
『・・・・/////』
はずかしそうに、ベルがチュッとグレイの唇に触れる。

「・・・・ベル」
グレイはベルを力強く抱きしめると、再びキスの嵐をベルに落とす。

「オレ達、つきあおう」
『それは駄目』
バシッとベルが断る。

「へっ?なんで?!」
『だって、グレイがギルに殺されちゃうっ』
うるると瞳を潤ませる。

「泣くなっ!っつか殺されねぇだろ・・・」
『殺されちゃうぅ・・・・エルザにも』

「おまえとつきあうの・・・・障害多すぎだろ・・・」
『でも・・・』

チュッと今度はベルからグレイにキスをする。
「なっ//////」
『内緒でしようね』

「おまっ・・それ、マジでやべぇからっ!!」
『え?駄目?』

「や、駄目じゃねぇけど・・・部屋ではそれ禁止な。」
『え?キスが?』

「違う・・・おまえからすんの」
『なんで?』

「オレの理性がもたないから・・・」
『////////』

「今日はもうこれぐらいで勘弁してやんよ」
『え?』

「ちょっと、冷静になんねぇと、ヤバいからさ。マジで」

「お前、いつも以上に可愛いし」
再びチュッと紋章にキスをする。

『あっ・・・』
「・・・・なんかエロいし・・・」

『////////』
「すっげ愛おしい・・・」

グレイはベルの頬を優しく撫でる。

「風呂入ってこいよ」
『うん、わかった』

「・・・・あとで部屋行ってもいいか?」
『駄目!』

「やっぱ駄目か・・・」
『も〜グレイのエッチ』

ベルはパタパタとグレイの部屋を出て行く。
「・・・・ギルダーツに殺されるな・・・」
ははっと笑いながら、ソファーにグレイは腰を下ろす。




… To be continued
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