妖精の尻尾【中編】

□学校***
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図書館に着くと基本となる魔術書をまず読まされる。
「・・・どうだ?少しは基本がわかったか?」
『あ〜・・・はい。たぶん・・・なんとなく・・』

「なんだ、その曖昧な返事は・・・。よし、ではこれを解いてみろ」
『・・・・・ん〜・・・えっとぉ・・・・』

「・・・・基礎じゃないか」
『う・・・・すいません』
「おまえの魔法にもこれは有効な事だぞ。しっかり勉強しろ」
『・・・はい』

「・・・であるからして、こことこの変換速度を変えながら、こう解く」
『・・・・????』
「わかったか?」
『・・・・』
「はぁ・・・どう教えたらいいんだか俺にもわからなくなってきた」
『・・・ごめん』

「もうこんな時間か・・・。やれやれ、仕方ない、図書館ももう閉まる時間だし、続きはうちでやるか」
『え?』

「なんだ?」
『・・・まだ教えてくれるの?』
「やると決めたことはやり遂げなければ、気がすまない性質でな」

そして二人は仲良く夕日を背に歩く。
町外れのフリードの家に着く。

『こんなとこに住んでたんだ〜』
「どういう意味だ?」
『あ、だって、ギルドからけっこう遠いよね?不便じゃない?』
「・・・ギルドにはあまり寄らないからな」
『・・・そっか。楽しいのに』
「馬鹿騒ぎは疲れるからな」
『・・・・』
悲しそうなカオを顔をするベルを見てフリードは付け加える。

「・・・・たまにはいいが」
『そう?』
嬉しそうにベルは微笑む。

「さっさっと先ほどの続きを始めるぞ」
『は〜い、フリード先生』
「・・・先生はやめろ。・・・照れくさい」
(フリードでも照れること、あるんだ〜)
ベルは新しい事を発見したようで嬉しい。

「・・・であるから、このTをFに変換し、Bを置き換えると・・・・」
『・・・・・っ』
「・・・どうした?」
う〜・・・と落ち込むベルを、見る。
『7割がた・・・いや、9割がた・・・・わかんない・・・』

「(イラッ)・・・・おまえ馬鹿だな」
『そんなはっきり言わなくてもいいでしょ〜!』
もうっと殴るまねをするが、あっさりかわされ、そのままバランスを崩し、フリードの胸の中に倒れこむ。

『わっ・・・/////ごめん・・・っ』
「・・・・オレを誘惑しているのか?」

『な?!///何言って・・?』
「ベルの事は、ラクサスからよろしく頼まれている」

『だ、だから・・・?』
ぐいっとベルの手首をフリードは掴み上げる。

『ちょっ・・・フリード・・・っ、何する・・・』
「・・・・男の部屋に一人でくるなら、覚悟は決めておいたほうがいい」
そのまま床にベルを押し倒す。
『・・・・っ』

フリードはそのままベルに覆いかぶさるように、顔を近づける。
そしてそのまま紋章のところへキスマークをつける。
『・・・・っん』
「・・・・今日はこれぐらいで許してやる。今度からはホイホイと男の部屋へ行くんじゃないぞ」
『・・・・はい』
手をかし、ベルを起こす。

「・・・・送っていってやる。」
『・・・ありがと』
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