妖精の尻尾【中編】
□妖精の尻尾 体育祭
1ページ/5ページ
「「「体育祭?!」」」
「そうだ。学校行事らしいだろ?」
エルザが胸を張る。
「で、どんなことするの?」
「二チームに別れ勝敗を競う。この風船をつけてな」
エルザの手には青と白の風船が握られていた。
「そうだ。制限時間終了時に、いくつの風船が残っているかを競う」
「・・・・それだけ?」
「そうだ。割れたらリタイアだぞ」
『チームはどう分けるの?』
「うむ、S級魔導師が固まるのを避けて・・・・そうだな、私が大将のチームとそれからミラが大将、ベルが副将でどうだ?」
『え〜エルザと別チームぅ』
「そう、寂しがるな。手加減はしないぞ」
「こっちだって負けないわよね?ベル」
ミラが微笑む。
『もっちろん!』
「じゃ、オレはミラチーム!エルザを叩きのめすぞぉ!」
ナツが左へ寄る。
「あい、おいらも!」
「じゃ、オレも・・・・」
「グレイはこっちだ」
左へ移ろうとしたグレイを掴みよせる。
「ぐぇっ!」
「ではわたくしもグレイ様と一緒のチームで」
ジュビアがそそくさとグレイにについてく。
「じゃ、オレもこっちへ」←ガジル右へ
「じゃ、あたしもベルと・・・」←ルーシィ
「もちろん僕もこっちだね」←ロキ
ロキが当然のように左へ移動しようとすると
「おまえはこっちだ」
グレイがぐいっと右へ引っ張る。
「グレイ?!なんだよ?ルーシィがあっちなんだから・・・」
「体育祭だぞ?そんなの関係ねぇよな?エルザ」
「そうだな、元々ロキは妖精の尻尾の仲間だからな」
「よっしゃ!!」
「そんな・・・ルーシィ、ベル・・・寂しいよ。でも、敵になったからには、負けないよ」
こうしてチーム分けは決まり、それぞれのチームで盛り上がる。
----------翌日
「ルールは簡単じゃ。魔法の風船が割れれば、この掲示板に自動的に表示される。
制限時間は、二時間。マグノリアの街からは出てはならん。」
「よぉし!!燃えてきたぜっ」
「やるわよ〜!!」
『うん!頑張ろう!』
「あい」
「それではよぉい、はじめぇ!!!!」
マスターの合図でそれぞれのチームで散る。
『ミラ、どういう作戦で行くつもり?』
「そうね・・・エルザが大半の風船を割りに来るはず・・・
エルザをやっつけちゃえば、勝てるわね」
「でも、あのエルザをどうやって?」
「ルーシィ、いい考えがあるの」
「なになに?!」
「あのね・・・・」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
そしてミラチームの作戦は開始された。
やはりエルザが一人で大半の風船を割り続けている。
「やっぱり、エルザ強いわね・・・でも強いだけが勝つ方法じゃないのよ♪」
ミラはにっこり微笑む。
『やぁっぱ、エルザは強いわね〜』
「そうねっ・・・・やっぱりエルザね。作戦うまくいくかな?」
『ミラだもん!大丈夫よ!』
「覚悟しなさい!」
ザバァ・・・・っと水がルーシィとベルに降り注ぐ。
「『ジュビア!!』」
「グレイ様は渡しませんっ!!!」
「ちょ、私は関係ないでしょっ!」
『私だってぇっ!』
((・・・・それはない))
『やるわよっ!ルーシィ!!』
「うんっ!」
「ウォーターロック!!!」
「え〜い、アクエリアス!!」
「おまえら、全員流してやるぅ!!!」
「きゃ〜っがぼがば・・・・」
「?!ベル!!」
グレイがベルを水の中から救い出す。
『ぷはっ・・・ん・・・、グレイ?』
「大丈夫か?」
『あ、ありがと』
「きぃ〜!!グレイ様、敵なのにぃ」
「あらあら・・・あら、ジュビア隙あり!」
パァンっ!
「あ!!」
その音にグレイとベルはパッと離れる。
「やんのか?オレと」
『今は、やめとく。助けてもらったから、手加減しそうだし』
にこっと微笑む。
「ベル〜!行くよ!」
『オッケー。じゃ、グレイ、また後でね』
「お、おぅ」
「・・・・何やってんの?グレイ」
「ロキ?!見てたのか?」
「まったく君ってやつは・・・せっかくのチャンスだったのに」
「・・・うるせぇ」
「ま、可愛いからしょうがないか」
「//////」