誕生日

□財前
1ページ/7ページ



「謙也ぁ」

部活前に、白石に呼び止められた。

「何や?」

ニヤニヤした白石の顔があり、振り返ったことを後悔する。

「『何や?』って何や?今日は財前の誕生日やろ?」

…覚えてたんや。
相変わらず抜かりのないやっちゃなぁ…。

「そやけど、何で俺に言うんや?」

「部活終わりにみんなでサプライズでもしよ、思たんや。一応謙也に許可とらな、何ややりにくいしな」

そう言って笑う白石はほんまに楽しそうで、少し興味が湧いた。

「別にええで?それに、わざわざ俺に許可取らんでも…俺は光の保護者や無いんやし」

「分かっとるわ…けど謙也は、財前が他の奴と楽しそうにしとっても妬いたりせえへんの?」

いきなり何言い出すんや?
それにそないなこと…

「…よー分からへんわ」

次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ