誕生日
□日吉
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「「日吉〜!!」」
部室に入った途端、部員たちの笑顔で迎えられる。
「「誕生日おめでとう!!」」
そして大音量での祝いの言葉。
それに怯んだ隙にレギュラーメンバーに囲まれる。
「…何ですか揃いも揃って」
「今日はひよCの誕生日だC〜」
「みんなで祝おうと思って」
「ひよっこ〜少しは笑えよ!」
「岳人…無茶言いなや」
「…ま、若は跡部に祝ってもらえた方が嬉しいよな」
好き勝手に話し出すメンバー。
…まあ、この人たちなりに、俺を喜ばせようとしたんだろう。
「…ありがとう…ございます」
「!…何か今日のひよC素直で可愛い〜C!!」
「あーん?若はいつも可愛いに決まってんだろ」
唐突な声に驚く。
振り返る間もなく後ろから抱き締められた。
「!あっ…とべさ「あーん?…景吾だろ?」
いくら何でも皆の前でこんなことをされると抵抗を感じる。
「やめてください…景吾さんっ」
名前を呼ぶと満足そうに微笑され、なんとなく離れるのが惜しくなる。