跡日

□香水
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とある日の放課後。
誰もいない生徒会室で、俺は悩んでいた。

それは昼休みの忍足の一言がきっかけだった。



「なあ、跡部」

「…何だ」

人の気配がしたため、振り返ると忍足がいた。
若では無いことに思わず舌打ちする。

「舌打ちかいな…傷つくやん」

「うるせえ…俺様は暇じゃない。用があるなら早くしろ」

実際、会長としての仕事は溜まっていたため、イライラしていた。

「何や…ほんならええか。日吉の話なんやけ「それを早く言え」

若の話だと…?
たまには有意義な話するじゃねぇか。

「何や今日聞いた話なんやけど…日吉の好みのタイプ」

「…あーん?俺様に決まってんだろ」

「いや。全然ちゃうねん」

…何だと?

「何言ってやがる…!」

「清楚な人なんやて」

予想外の答えに呆然とする。
…清楚…清楚な人…?

「忍足…俺様は清楚か?」

「何言うてんねん。バラの香水つけとるやつが清楚なわけ無いやろ」

再び呆然とする。
俺は…若の好みじゃないのか?
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