*リク
□クリスマス
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「…あそこの店すごく雰囲気がよくてね!」
「……………。」
「料理も絶品だし!」
「……………。」
「何でさっきから無視するの日吉!?」
「…いい加減帰れ」
明日はクリスマス。
そのため、何故か鳳に家に押し掛けられ、明日の予定について延々と語られる。
…しかもそれは鳳と俺の予定らしい。
一緒にいる約束をした覚えは無いんだが…。
そもそも何でこいつと2人でレストランなんて…アホらしい。
「日吉何でそんなに不機嫌なの?あ…なんなら今日行く!?」
「………。」
…ほんとおめでたい奴だな。
―ピンポーン
…ん?誰か来たみたいだな。
一人で楽しそうに話している鳳を放置して、玄関に向かう。
「日吉っ♪」
「っ!?切原!?」
立っていたのは立海の切原。
驚いているうちに、勝手に家に踏み込んでくる。
……家を教えた記憶が無いんだが…。
「鳳…!?何でこんなとこにいるんだよ!」
「切原こそ…!わざわざここまで来たの?」
どうやら二人が鉢合わせたらしい。
「日吉は俺と過ごすんだから邪魔しないでくれる?」
暫く呆けていた2人だったが、鳳が先に口を開いた。
「何言ってんだよ?日吉は俺と一緒にいるんだよ!」
…どっちも約束して無いんだが。
溜め息をついてその場を離れようとすると、不意に携帯が鳴った。