†睡蓮†
□●first snow of the season…●
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「おい……嘘だろ……リナリー……」 闇のなか月に照らされたリナリーの姿 まわりには彼女を囲むように赤い花が咲いている 真っ赤な血の花 「おい!!リナリー!!!」 駆け寄り抱き締めたその体はすでに青白くなり、荒い呼吸は彼女の死期が近いことを示していた 「かん……だぁ……ごめ、ね…ッ」 かろうじて意識を保っている彼女 …だが刻一刻と迫っている『死』を抜け出すことはできない 「バカヤロウ……ッ何で謝るんだよ…」 「かんだ…より……先に逝くこと許して……ね…」 「許さねぇ……お前は生きるんだよ!!…絶対、死なせねぇ…」 だが彼もわかっていた 彼女が助からないことを 認めたくなかった ただ……それだけ…… †