†睡蓮†
□●first snow of the season…●
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「いつ……だった…け……かんだ、が私に……ゴホッ…初めてプレ…ゼントしてくれた……の」 「リナリー……無理に話すな…」 「あの時の……お返し…まだして、なかったよね…」 「リナリー!!もういい……もういいから話すな…」 リナリーは自分の死期が近いことを悟り 懸命に……… 懸命に……… 最後の笑顔を見せる その笑顔の儚さが どんなAKUMAより… どんなノアより… 恐くて……悲しくて… 「ごめ……ね…かん、だ…私は……」 「リナリー…俺は……」 「貴方を愛してた」 「お前を愛してた」 『これからもずっと』 神田は静かにリナリーの体を抱き上げ、触れるだけの口付けを落とす 最後の口付け 互いの唇を離し終わる頃、リナリーは永遠の眠りについた 穏やかな笑顔… 「ちくしょう……ちくしょう!!俺は…こんな形で赤い花を見たかったわけじゃない……ッ」 頬を伝って流れる涙は 永遠と降り注ぐ雪によって姿を消す 無常にも 真っ白な雪と 赤い花が その場をつつんでいた †