*なんでやねん*

□第2話
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ゴツンっと鈍い音が部屋の中に響いた
何を隠そう、私が机に額を打った音だ。

「…大丈夫か?」

そして、この心配の声をかけてくれたのは何を隠そう、白石蔵ノ介さんだ。

あのテニス部の。
あのテニス部部長の、だ。

「具合悪いんなら、そこの」
『いえ、大丈夫です。すいません。』

私はいま、保健室で昼食をとっている。

白石蔵ノ介さんと一緒に。
ふたりっきりで。

なぜ、こんな状況になっているのかといえば全て保険医のせいである。

今日は保険医が出張らしい。
こういう場合は、お昼と放課後の時間だけ保健委員が代わりに保健室に待機していなくてはならない。
そして、今月の担当が私のクラスと白石さんのクラスだったというわけだ。

私はこんなにも保険医と、過去の自分を呪ったことはない
なぜ、保健委員になったんだ!!!
ジーザス!!!

さっきここに来るまでは「あぁ、面倒だな」くらいにしか思ってなかったんだ。

でも、でも!!!
ガラッと保健室の扉を開けたら、白石蔵ノ介がいるではないか。

『……………。』

びっくりして固まった私は悪くないと思う。

「………もしかして、保健委員か?」

私はここで初めて、白石さんも保健委員であったことを思い出したのであった。

お昼ご飯を食べながら、尋ねてきた白石さんの声でハッと我にかえった。
とりあえず、遅れてすいませんっとだけ言って中に入ったのである。

そして、これは夢かと机に額をぶつけてみたが、どうやら夢じゃないらしい。

……痛い。



*

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