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□こんなの不条理だ
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シャロンと二人で
とある島の小さな町へ
買い出しに出た事があった

ログが指す島ではなかったが
どうしても必要な物があって
急遽おれのストライカーに
あいつも乗せて行ったんだ

小さな島だったが
おれ達が探していた物は
思いの外すんなり見つかり
手短に買い出しを済ませられた

その帰り道
突如おれ達の耳に飛び込んできた
「火事だぁ!!」
と叫ぶ声

思わず走りだしたおれだが
反応したのはシャロンも
同じだったらしい

風が強かった所為か
たどり着いた時には既に
家は燃え盛る炎に包まれていた

中に人が居ないか
入ろうとしたおれよりも先に
シャロンは行動していた

一瞬で家は大きな水の球体の中に
閉じ込められる

当然炎は瞬時に消され
後には水の滴る家が残った

多少焦げてはいたが
崩壊してしまうよりは
随分ましだろう

帰りのストライカーで
海賊が可笑しな話かもしれないが
人の役に立ててご機嫌なシャロン

一方でおれは
先程の光景を思い出していた


あんなに燃え盛っていた炎を
シャロンはいとも簡単に
消す事ができる

ミズミズの実の能力

当然なのだが
抵抗すら許されなかった炎が
まるで自分自身を
否定されてるかの様に思えて
仕方がなかった

おれは炎で シャロンは水


こんなの不条理だ





title:確かに恋だった 様


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