short
□澄んだ声に
1ページ/1ページ
…―――♪〜〜♪♪〜〜〜――…
……―♪♪〜♪〜〜♪〜―………
夜明け前の
光り一つ無い闇の世界
こんな時間帯にまさか
あいつに出会うとは
思いもしなかった
おれはたまたま目が覚めて
偶然、甲板へと出たんだから…
聞こえてきたのは
細く透き通った歌声
歌っている姿なんて今まで一度も
見たことなかったけれど、
それは紛れもなく
あいつの声で
大所帯の海賊船であいつと
二人きりになるのは至難の業
こんな機会は滅多に無いから
近付いて行って声をかけて
少しで良い
ほんの少しで良いから
二人きりになれたら、
そしたら伝えたい事があるんだ
澄んだ声に、恋をした
title:確かに恋だった 様