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□この恋、きみ色
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「おい、エース?
何ぼーっとしてやがんだい。」

船尾で手摺りにもたれていると
マルコが声をかけてきた

「あ?…いや、何でもねぇよ。」

そう答えたのに、こいつは何故か
にやにやしておれの顔を覗き込む

「んだよ………って近ぇ!
おれにはそうゆう趣味は無い!!」

慌てて一歩後退る

「馬鹿な事言ってんじゃないよい!
そんな趣味、おれにだって
無いよい!!ったく…。」

「あったらあったでローズに
教えてやんなきゃだろ?」

ローズばマルコの女だ

「無いって言ってんだよい!!
…んな事より、おめぇさん
最近大人しいじゃねぇかよい。」

「……。」

おそらくマルコは此処数日
おれが一人で居ることが
多いのを言ってるんだろう

いつもは部下達と甲板で
騒いでるからな…

「黙ったって無駄だよい。
おれはちゃんと分かってるぜ?
ぼーっとしてたんじゃなくて、
あれだろ…最近二番隊に入った
シャロンって女見てたんだろい?
エース、おまえあいつに惚れた?」

「……………たぶん。」

こいつにゃあ適わねぇと白状する

「にしても
…なんでシャロンなんだよい?」
マルコが以外だ、とでも
言いたそうなのも良く分かる

おれが白ひげに入ってから
付き合ってきた女達は皆、
スタイル抜群フェロモン女ばかり

一方シャロンは、可愛らしいが
特別美人という訳ではないし、
スタイルも平均的といったところ

今までの女達とは全く違うタイプ

それでもおれはシャロンが
好きなんだと思う

こんな風に遠くから
眺めてるだけの恋なんて
したことなかった

好きだって言ったら
何かが壊れてしまいそうで、
伝えられない

いつかはちゃんと言いたい、
だけど今はまだ眺めてるだけ

こんなのおれには似合わないけど


この恋、きみ色



title:確かに恋だった 様


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