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□バカ、意識しすぎ
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最近おれの隊に入ったシャロン

オヤジがこの前
立ち寄った島で拾ってきた女だ

シャロンは風に吹かれたら
折れちまいそうな位に細い

初めて紹介された時は
戦闘員として二番隊に入れるって
言ったオヤジの言葉を疑った程だ

どうやらかなり酷い生活を
強いられてたらしい

オヤジが地獄から
救ってやったって訳だ

あいつは何も言わなかったけど
おれには直ぐに分かった

だってよ…

「シャロン。」

「…!!……はい…。」

おれが名前を呼んだだけで
体を震わせて身を竦めるんだ

おそらくこいつは男にモノとして
扱われていたんだろう

男に、人に、怯えるシャロンに
この世界怖い奴ばっかじゃない事
教えてやりたいと思った

不器用なおれには上手くそれを
伝える方法が見つからなくて

だからこう言うしかなかった


バカ、意識しすぎ



title:確かに恋だった 様
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