鏡の中の黄昏蝶 Another Story

□1.ソードマスターダンテ ―完結編―
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最終話 希望を胸に すべてを終わらせる時…! 鏡の中の黄昏蝶は、完結未定です。 はるいち


* * *


俺の目の前に、メガネをかけた薄ぼんやりとした印象の男が立っている。
まるで紙に顔を描いたような、のっぺらな表情をしていた。

そういえば、俺はジャンを直接目にしたことが今までに一度もなかったような気がする。
知っているのは、手配書の似顔絵だけだ。


このみを背中に庇いながら、俺はその男と対峙する。


「よく来たなソードマスターダンテ……。待っていたぞ……」
「こ……ここがジャンのアジトだったのか……!感じる……魔界の気配を……」


そう言いつつ周りを見渡したはいいが、そこも薄ぼんやりとしていて要領を得ない。
どうやらどこかの洋館のようだった。

そしてジャンと思しきメガネの男は、大きな鏡の前に立ちはだかりながら、俺とこのみに向かって言葉を紡ぐ。


「ダンテよ……。戦う前に一つ言っておくことがある。
お前は私が異世界の人間を使って何か企んでいると思っていたようだが……それはただの勘違いだ」
「な、何だって!?」
「そしてお前たちが探しているこの鏡は、色々と面倒になったのでそこの娘の自宅の鏡と繋いである。
これを通り抜ければ、元の世界に戻れるぞ。
あとは私を倒すだけだなクックック……」


ジャンは不敵に笑いながら、その体を魔力で満たしていく。
俺もまた、ジャンに向かってリベリオンを構えた。


「フ……上等だ……。俺も一つ言っておくことがある。
このみがこの世界にやって来た理由とテメンニグルが何か関係あるような気がしていたが別にそんなことはなかったぜ!」
「そうか」
「ウオオオいくぞオオオ!」
「さあ来いダンテ!」」


* * *


ダンテの勇気が世界を救うと信じて……!ご愛読ありがとうございました!


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