Butler of goddess
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その執事―柴田 真人の登場に、愛は微笑して理人と共に元の場所に戻った。
それを見届けると真人は言った。
「メイ様。どうぞ、お仕度を。」
そう言うやいなや、真人はメイに大きな布を被せた。
そして、その布が落ちた時―。
メイは、ちゃんと制服を着ていた。
「手品だっぺv」
「……やるな、あの男…。」
周りの反応は、それぞれ違っていた。
だが―一番驚いていたのは、メイ本人だった。
「なんでなんで〜っ!?」
と真人に問い、真人は
「機密事項ですので。」
と答えになっていない答えを言う。
そして、拍手の音がした。
そちらを見ると、若い美女が執事と共にこちらにゆっくりと近付いてきていた。
「朝から面白いものを見せてもらったわ。
あなたが、転校生の東雲メイさんね?
私は園長のシスター・ローズ。」
…一体いつから居たのか。
誰も気付かない間に教会の中に居たローズが微笑んでそう言った。