Butler of goddess

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「では、ごちそうさま。」
「ごちそうさまでした。」
ローズの後に続き、皆が声を揃えて言った。
そして皆、席を立っていく。

「ねーねー、これからカフェでメイの話の続き聞くんだけどさ。
泉と愛もおいでよ。」
不二子が誘い、みるくが付け足した。
「死国の話だぞ。」
「四国です…。」
それを大門が訂正する。

「悪い…。
これから太陽-ソーレ-の会合があるから…。
また、今度聞かせてもらうよ。
おやすみ。」
そう言って泉は去る。
「愛は?」
「私も、今日は会合に参加しないといけないの。
ごめんなさいね。
おやすみなさい。」
愛も、泉の後を追った。
「“今日は”…?」
メイが首を傾げると、真人が説明する。
「本郷様の階級は“デーア”でございます。
デーアは、この学園の最高階級となっております。
デーア様はソーレの会合のうち、年に数回はご出席なさらないといけないのです。」

真人がそう説明すると、メイはまた
「デーア…って?」
と訊ねた。
「“デーア”とは、イタリア語で“女神”を意味する言葉でございます。」

「お話がはずんでるようね。」
そこに、リカが現れた。
「先ほどは失礼しましたわ。
私としたことが、あんな周りクドいことを…。
もっと、正々堂々と言ってあげればよかったのね。」
「え?」
リカの言葉に、メイは困惑する。
すると、リカの形の良い唇が、弧を描く。
「あなたの執事、もらってあげる。」
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