Butler of goddess

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―デーア宮

「…何だか、疲れたわ。」
そう言ってため息を吐く愛に、理人は言った。
「…華山様の事は、愛が気にする事ないだろう?」
微笑んだ理人に、愛は頷いた。
「…そうね、そうなんだけど…。
親友としては、どうにかしてあげたいの。」
苦笑する愛を、理人は優しく抱きしめた。
「大丈夫だ。
…真人達がどうにかするだろうし、な。」
態々“東雲メイ”の名を口にせず、真人達と言った理人の優しさを感じて愛は嬉しそうに微笑んだ。
「そうね。
…ありがとう、理人。」
その言葉に、理人も優しく微笑んだ。

―そして、どちらともなく二人の影が近づいていく―。


暫くして離れた二人は、また微笑み合った。
その表情は、幸せそうで―。
また二つの影が重なると、理人は愛を抱き上げて寝室へ向かった。
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