Black Joker

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「“子どもはみんな、こころの中にたまごを持ってる”…。

―あれ?これ…途中でページが破れてる…。」
「その絵本はね、ガーディアンの設立者、初代Kが描いたものなんだよ。
こころのたまご…何かに似てると思わない?」
「あっ…!」
あむの脳裏に自分のしゅごたまが遮った。
「そっ!
皆が持ってるこころのたまご。
―でも、偶にヘンテコなたまごもあるの…。
そこから出てきた、もう一人の自分。
それがしゅごキャラ。」
唯世は真剣な表情で言った。
「僕達ガーディアンは、しゅごキャラ持ちの者が代々メンバーを受け継いでる。
…だから、日奈森あむさん。
キミも、ガーディアンに入って欲しい。」
すると、あむは頬を染めた。
「…い…。」
皆が脈アリだと思ったその瞬間。
やだ。」
星歌も例外ではなく、皆が暫く固まった。
一番最初に立ち直ったのはややだった。
「なっ、なんでー!?」
「わっ、」
「ガーディアンになれば、いろんな特権てんこ盛りなのにっ!」
ややのテンションに驚いているあむを余所に続けると、意外な言葉が返ってきた。
「……その…。
ロイヤルケープ…着るのが…ヤだから…。」
もじもじとしながら言えば、ガーディアンの面々はえ?という顔をして声をそろえた。
「ケープって…、
それだけ…?」
「それだけって…大事なコトじゃんっ!
どーしたって、あたしのファッション哲学と美意識に反するし!!」
その時、空海が吹き出した。
「ぷっ…ははっ!
なんだぁ、コイツ。
おもしれー。
ごーかく!!」
指を指すと、あむは噛み付いた。
「だっ…入んないってば!!」
「日奈森さん、
どうしても、ダメかな…?」
唯世の上目遣いのキラキラ攻撃に耐えれるはずもなく、あむは逃げ出した。
…猛ダッシュで。
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