十四支

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―朝。
アラームの音に起きれば、雀の鳴き声がした。
「…由希、起こさないとね。」
呟いて、音流は隣の由希の部屋に行った。

「由希ー?」
ドアをノックして声を掛ければ、
眠そうな由希の声が聞こえた。
「…音流?」
そうと思えば、ガチャリ、とドアが開いて、
寝惚け眼の由希が顔を出した。
「おはよう、由希。」
微笑めば、由希も目を覚ましたらしい。
微笑んで返してくれた。

二人で階段を下り、透の部屋に向かうと、
透が凄い勢いで障子を開けた。
目の前に音流と由希が居る事に固まっている透に、
二人は笑顔で声を掛けた。
「おはよう。」
「具合はどう?透。」
透は、まだ寝惚けているのかなんなのか、
意味不明な言葉を発していた。
「はい、写真。」
「は、」
「荷物も全部掘り出せたと思うんだけど…。
確認してくれない?」
「へ!?

…えぇ!?
草摩君、音流ちゃん、二人であんな土砂を!?」
反応が遅い透に、二人で笑った。
「「まさか。」」
「え!?でも、どうやって…「ヒミツ。」
…?」
透は、顔を赤くして固まった。
「でも…でも、良かった。
ありがとうございました……っ!!」
「うん。
じゃあ、荷物上に運んじゃうね。」
「は?」
またもや理解できずに固まる透に、音流は言った。

「汚い家だし、変態は居るけど。
…ま、チカンに遭うよりかはマシか。
丁度、二階の私の部屋の隣が空いてるし。
改築が終わるまで、ここに泊まって?」
その言葉に、透は目を見開く。
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