雪の妖精
□また会える日まで 作成中
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「綾・・!」
瑞貴は明るい調子で綾に接してきた。
「もう大丈夫?・・」
綾は頷いた。
「うん。・・もう、大じょぶだよ。」
ふたりはおばあちゃん家のリビングでにっこり笑いあった。気がついたらもう日が差し込んでいた。
キッチンのほうでコトコト音がした。いいにおいが部屋中を満たした。
「いってみようよ。お兄ちゃん。」
瑞貴はにやけていた。
「うまそうな・・におい・・」
彼はなにかにとりつかれたようにのろのろと歩き出した。
綾はその様子が可笑しくて笑いながらも(勿論瑞貴に知られないように)後にくっついていった。
木造の四角いテーブルに大きな円形状の皿が3枚並べてあり、綾と瑞貴は一緒に「おばあちゃんおはよーございます」と挨拶するとおばあちゃんは笑顔で「おはよ」と返してくれた。
丸い木造のイスに二人は向かい合うように座る前に綾はガラスのコップを灰色の小さな食器棚から取り出し、テーブル上に並べると瑞貴が灰色の小さな冷蔵庫から水洗浄機のついた綺麗な水の沢山入った容器をテーブル上にドスっと出すとおぼつかない手つきでガラスのコップに水を入れ始めた。
綾はその間、3枚の皿に釜炊きのご飯を盛るとおばあちゃんにそっと渡してスライドする棚からスプーンを三つ取りだし並べた。
「ほうら、出来たよ。」
綾の盛ったご飯の上に熱々のシチューがよそられていた。
瞬時、瑞貴の瞳が馬鹿の様に輝いた。
3人はイスに腰掛け、元気良く「いただきます!」と挨拶を交わし、熱々のシチューを頬張った。
「うんめぇ」