お話です

□好きだよ
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晴天、雲ひとつ無い爽やかな朝のこと。
目覚まし時計をみた千尋は飛び起きたのだ。
(やだ〜月曜日だっていうのに寝坊しちゃったよ〜)
大急ぎで用意を済ませ自転車を走らせ駅に向かった。
辻草千尋、父親と二人暮らしで頑張りや。ちょっとおっちょこちょい。父親思いの28才独身…事務員

千尋は休み明けの月曜日に寝坊して猛スピードで自転車を走らせて人を追い抜き、やっと駅の駐輪場に付いたのだ。看板に注意書きが見えて立っていた。
【満車の為に駅向こうの駐輪場に行って下さい】と書いてあった。
後ろから、男性の声が聞こえてきた。
「満車って…、あっちの駐輪場に行かなくちゃですかね?」
とあせった声で千尋に誰かがきいてきた。振り向くと、ついさっき、ちひろが猛スピードで追い抜いた会社員の様だった。
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