S.S. Dream

□それくらいしてみせる
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「わかんない。全然。全く。1ミクロンも理解できない。」

スリザリンの談話室。
積まれたたくさんの教科書や参考書を突き崩しながらなまえは机に突っ伏した。

「これ何?何語?私が理解するまで一体何年かかるのかしら。」

頬を膨らませながら不満げにぶつぶつと文句を言う彼女の頭をセブルスが叩く。

「僕は理解するのにそんなに時間かからなかったぞ。教えてあげてるんだから、もっと真剣に取り組めよ」

「なーによ、私のことを馬鹿って言いたいわけ?」

じろりと睨みつけると、ふん、とセブルスは鼻で笑った。

「ムカつくんだから…スニベリーのくせに」

ぼそりと小声で呟くと、かっとなったセブルスはローブから杖を取り出しぐっと彼女の首にあてた。

「その名前で、呼ぶな。…お前も結局ポッターたちと同じなのか」

「いーえ、違います。見てわからないかしら。寮も、性別も、何もかもがあんな人たちとは違うわ」

少し誇らしげな顔でそう言い切ったなまえ。
セブルスは呆れたように、疲れたように溜息を吐いた。

「勉強もできないし、考える力もないなんて、彼女とは大違いだな…」

「あら、彼女ってだぁれ?…なんて、どうせグリフィンドールのあの子でしょ?名前は…ええと、たしかリリーだったかしら」

「君と彼女は大違いだ!君みたいな人がリリーのことを”どうせ”とか言うんじゃない!」

彼女の言葉に激情したのか、セブルスは顔を赤くしながら叫んだ。
なまえも彼の言葉にカチンときて、ガタンと席を立った。

「なによ、その言い方!どうせ、どうせ私はリリーと違って勉強もできないし、考える力もないし、リリーと違って……」

ぐうと唇を噛みしめ、なまえは談話室を飛び出した。
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