S.S. Dream
□狂いそう
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外はすっかりと暗くなり、
絵画たちも城も寝静まった頃。
我輩は私室で次のテストの準備をしていた。
まだテストまでだいぶ期日があるが、生徒が苦しむようなものを作るのは楽しくて仕方がない。
そんな時。
部屋の扉が控えめにノックされる。
もう消灯時間は過ぎている。
生徒ではありえない。
しかし、そのノックの仕方は愛しい恋人のものだった。
顔が少し出る程度に扉を開くと、俯いたなまえが立っていた。
「…どうしたのかね、こんな時間に」
なまえは黙って俯いたまま。
本当ならば寮監のマクゴナガルに突き出してやるところだが…
小さく溜息を吐き、我輩は彼女を部屋に招き入れ、用心のために扉に鍵をかけた。