S.S. Dream
□HappyHalloween
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城の中はハロウィンパーティーで賑わっていた。
各々好きな仮装をし、寮に関係なく親交を深めていた。
そんな中。
一人だけ仮装をせずに不機嫌そうな表情で腰をおろしている人がいた。
言わずとも知れている、スネイプだ。
近くを通る生徒を睨みつけては溜息。
「なぁ、スネイプの奴見ろよ。あからさまに不愉快そうだ」
ロンが小声で囁く。
確かに、とハリーとハーマイオニーが頷いた。
「だけど、先生らしいといえば先生らしいわ。ハイテンションで楽しまれたほうが不気味」
なまえはちょっと想像してみて、気分が悪くなってきた。
ふとスネイプのほうを見てみると、いつの間にか彼の姿がない。
恐らくはこのパーティーに付き合いきれない、と何かしらの毒を吐いて地下へ戻っていったのだろう。
「あ、あの、三人とも、私、ちょっと出てくるね」
「どうしたんだい、なまえ?トイレ?」
「もう、ロンったらデリカシーが無いんだから!行ってらっしゃい、なまえ」
三人に手を振られながら、後を追うために大広間から出た。