S.S. Dream
□おなまえおしえて?
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次の日。
なまえがいつものように木の下で本を読んでいると、また彼が現れた。
「こんにちわ、昨日ぶりね」
と、声をかけると、彼は彼女をちらりと見て、そのまま何も話さずに彼女の座っている場所のほぼ真後ろまで回って腰をおろした。
むっとしたなまえは本を閉じ、木を回って彼の横に仁王立ちした。
「ねぇ!」
話しかけても彼は黙り。
頭にきたなまえは杖を取り出し、呪文を唱えた。
すると、どさどさっと彼の真上に木の葉が大量に落ちてきた。
驚いた彼は「うわっ」と悲鳴をあげながら立ち上がる。
ローブについた木の葉をほろっている彼を見、なまえは声をあげて笑った。
彼はそんな彼女をじろりと睨む。
「何するんだ!これだからグリフィンドール生は…っ」
「あら、ごめんなさい。私の声が届いていないみたいだったので」
「……っ」
彼はまた座りこんで本を読み始めた。
##NAME1は##呆れたと言わんばかりに溜め息を吐くと、彼の横に腰をおろす。
「…ごめんなさい、気を悪くしたわよね…こんないい場所で気を悪くしたまま本を読んで欲しくないわ」
「………いや、その、僕こそ…ごめん。グリフィンドールには…嫌なイメージしか…ないから…」
その言葉にふふ、と笑う。
「あら、もしかして助長させてしまったかしら?」
「…そう、かもね」
彼もつられて笑う。
それから二人はほぼ毎日のように木の下で会った。
話の内容は勉強や本ばかりだが、確実に楽しい時を送っていたのだった。