世界のはじまりのはなし

□序章
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世界の始まりに関しては様々な諸説があるが、果たしてその中に真実はあるのかといえば答えはノーであろう。

私は長年、学者としてひたすらバビロニアの図書館で研究に勤しんでいるのだが、未だに世界の始まりに関しての文献を探し出す事はできずにいる。

恐らく、神様が広大な図書館の遥か奥深くに保管していると思われる。

そうそう、この世界には神様が実在している。神様は天空に程近い神殿にお住まいなのであるが、年に数回のパレードでしかお目にかかる事はできない。

あまりにもまばゆい光を発しておられるため、その姿をはっきりと捉える事はできないのだが。

神と王は違う。しかし、このアカデミアという地ではその二つの存在が同一なのである。
つまり、創世主は神であり、支配者も王である神なのである。
と、老いぼれの話はここまで。後は全ての物語を若い命に託す事にしよう。

『創世記第一章』
アルバート=レイオンの手記より

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