月光浴


□episode 3
1ページ/12ページ

「おい、起きろ。」

「……」

――んー? 誰?

「起きろ、バカ。」

「……」

――ばか……? バカ?!

「オマエが起きないと、起きれないんだよッ! とっとと起きろ、バカ!」

「っ……んー……?」

――誰がバカだと?! こンの……。

「……わぁっ!!」

ドスッ。


凭れかかっていたモノがなくなり床に落ちる体は、痛みよりも先に大きな音が襲ってきていた。

「っ、いったぁ……。誰がバカだって?」

目の前の紫の瞳が悪びれもなくコッチを見ているから、言いたい事はよく分かった。

「オマエ以外に誰がいる。」

「あのなぁ……。お前……」

次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ