月光浴
□椿 ―江流ver.―
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コロコロ……。
外を見ていると思っていたお師匠様の掌から落ちた金平糖。
「お師匠様?」
二つの飴は床を鳴らすと何処に向かえばいいのか分からずその場に止まる。
「こんな場所で寝ては風邪を――」
引きますよ、と言おうとしてお師匠様の見ていた世界に気づく。
庭に積もった雪は真っ白で酷く眩しく、庭に出ている一人を引き立てている。
勢い良く走ってきた栗色が寝ている事に気づいてお師匠様をじっと見る。
お師匠様の髪に触れた栗色の白い手。
離した時にはお師匠様の耳元に椿が挿してあった。
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