▼拍手Thanks/ロンハリ連載小説





みんなが寝静まった夜
しかし、眠れないハリーとロンはグリフィンドール談話室にて雑談をしている


「ロンはハーマイオニーのこと好きなの?」

ふわふわとしたソファにゆったりと座り
百味ビーンズを一つ一つ慎重に食べているのは
ハリー・ポッター。そしてその横に座ってるのは
ロンもとい、ロナルド・ウィーズリー・ハリーの親友だ

「い、いきなり何だよハリー」

ハリーの方に顔を向け、戸惑いながら咳き込んだ
しかし、そんなの気にせずにハリーは
むしゃむしゃと何故か半ばヤケ食いで百味ビーンズを食べ始めた

「ちょ…ハリー、百味ビーンズをそんな風に食べるとやばいよ」

「ロンには関係ないでしょ」

まるで拗ねてる子供かのように、ツーンとした言い方をし
口いっぱいビーンズで埋まった
微かだが、ハリーの口は上下に動いている

「喉に詰まっちゃうよ」

笑みを耐えながら注意を言うロン
それが癪に障ったのか、ハリーは顔をロンと違う方向にそっぽ向いた

「ごめんってばハリー、こっち向いてよ」

ロンも悪い事したかと思い始めたのか
ごめん、と何度もハリーに何度も謝り始めた

「ごめんよハリー、もう許して」

ようやく落ち着いたのか、ハリーがロンのほうへと顔を向けた
口いっぱいに含んでた百味ビーンズは、もう食べ終わっていた

「…別に僕、怒ってないけど」

「え、でもさっきから怒ってたじゃないか」

「あれはちょっと百味ビーンズ食べてたから…」

照れくさそうにもごもごと小さく言う
すると、ハリーは思いだしたかのような顔で目を見開いた

「そうだ!もう一度言うけど、君はハーマイオニーのこと好きなのかい!?」

ずいっとロンの顔に近づいた
それはもうキス出来そうな距離だ

「あっあんな奴を誰が好きになるかよ!」

ハーマイオニーのことを皮肉に言うロンに
少しだけ、本当に少しだけハリーは苦笑いをした

「でも君、顔がトマトのように真っ赤だよ」

くすくすと可愛らしく笑い、そう言った
すると、ロンはスッと素早くソファから立ち上がり

「ぼ、僕もう寝る!おやすみハリー!」

そう言い放ち、走って部屋へと走り戻った
ハリーは呆然とし、ソファにポスッと顔を埋めた

「…失恋決定だ」

儚い言葉で言い放ち、ソファに一粒の涙を付けた


甘い言葉は要らない!
だけど君の優しさは欲しいんだ

Continue


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