ジャ忍ズ

□お洋服
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コンサート目前の
とある休日。


小平太と文次郎は
一緒に出かけていた。


帽子を被り眼鏡の文次郎に
大きなサングラスをしただけの
小平太の姿が、ケバブ前にあった。


「うまいな。」


「うまい。
だが、サングラスが邪魔だ!!!
下を向くと落ちる。」


「なら、取れよ。
つか、サイズ合ったの買えよ。」


「取ったら私だとバレるだろ?」


「お前にファンはいねぇよ。」


「なにぃ!?」


ケバブ前に、不信な男が二人
暴れ始めた。


「喧嘩シナイヨー。
シナイヨー。」


ケバブの外人が二人を見て
そう止めるが二人は止めようとはしない。


「おい、小平太。
何だ今日のファッションは!!」


「いきなりなんだ、気持ち悪い。
文次郎がファッションなんて
似合わないぞ!!!!
眼鏡似合ってない!!!!」


「サングラス変だ!!!!」


「よく言ってくれたな!?
なら、文次郎。
お前が私のスタイリストしろ!!」


「あぁ、上等だバカタレィ。」



そんなおやつ時、二人はケバブ片手に
いがみ合った。


だが、文次郎は思う。

喧嘩していたが、自分の
言葉のレパートリーが少なすぎて
思わずファッションを突っ込んだ。
正直、スタイリストしろなんて
言われるとは思わなかった。
これまた思わず、上等だとか
言ったけど、全然ファッション知らない。



「どうした文次郎。
顔色が悪いぞ?
スタイリストになるのは
やはり、怖いか?」


文次郎の顔を覗き込み
ニヤニヤする小平太に文次郎は
イラッと来た。


額の血管が浮き出るのがわかる。


「バカタレィ。
怖いわけあるか。
俺がギンギンでかっこいい服を
選んでやる。
あの角を曲がったところの服屋で
服を選ぶからな。」


「ギンギンな服は嫌だ。
いけいけで、どんどんな服がいい。」


「イケイケは分かるが、どんどんは
理解不能だ。
っと…ここだ。」


「って、ここ。
UNEQLOじゃないか。」


「安くて上質で種類豊富だ。」


「服屋を余り知らないだけだろう。」


その小平太の言葉を無視した文次郎は
そそくさと店に入った。


「おっ、私はあの服が着たい!!!」


店に入るなり、小平太は
ある一着を手に取った。


「どうだ、似合うだろ?」


体の前で合わせて、文次郎に
見せるが文次郎は首を振る。


「ダメだ。」


「何故だ!?
私にしては無難だぞ。」


「ワン○ースはテレビ局が違う。
着るならN○Kで放送している
アニメのTシャツにしろ。」


「おじゃる○のTシャツなど、ないぞ。」


「苦情もんだな、そりゃあ。
……まぁ、とりあえずこっちだ。」


小平太の持っていたTシャツを
無理矢理元の位置に戻させ
メンズ売り場の方へ引っ張って行く。


「んー、小平太はシュッとしたのど
ダラッとしたの、どっちが好きなんだ?」


「どちらかといえばダラッとが好きだが
私は基本、パンツ派だ。」


「パンツは下着だ。
服じゃねぇ。
まぁ、お前がダラッと派なら
今日はシュッとした服を
着させてやろう。」


「窮屈なのは嫌だ。」



「今日は俺がスタイリストだ。
文句を言うなバカタレィ。」


そうして、文次郎の服選びが始まった。





おまけ


「文次郎、文次郎。」


「なんだよ。」


「このタ○ガーマスクの中身
お前だろ。」


「違うわ、バカタレィ!!!」

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