第1章
□プロローグ
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「弐の壱世界…白、異変無し。弐の弐世界…白、これまた異変無し、っと…次が…」
とある場所で、幼い少年は何枚もある奇妙な札の色を確認して、名簿をつけていた。 少年は1つ欠伸を漏らす。
「ふぁあ〜…どうせ異変無いんだし、切り上げても良いよなぁ〜〜。…弐の十四世界…白、異変無し。弐の十伍世界、黒…………黒?…………………
……………異変無しっ!!!よし弐の世界はぜ〜んぶ終わったNA★」
「おいぃぃいい!!!!最後のは異変『有り』だろう、いざなぎ!!」
『いざなぎ』と呼ばれた少年は椅子から転がりおちた。
「うわあ!!?あまてらす、居たの!?」
『あまてらす』と呼ばれた青年は、いざなぎが持っていた最後の札を奪い取る。
「居たの?……じゃねぇだろ!!何、見て見ぬフリしようとしてんだ お前は!」
「え〜〜…っだって、黒だよ?真っ黒なんだよ!?つまり今まで起きた中で、一番の異変って事じゃん!!怖いんだよぉ〜」
「だからこそだろうが!これまでだって灰色の異変も何とか片付けられたんなら平気だろう……………熱っ!?」
その札はいきなり熱を発し、ふたりの目前で黒から…………………紅に染まった。